顔面神経麻痺について
顔面神経麻痺とは突然発症するお顔の筋肉の麻痺です。
脳血管障害など脳が原因で起こる中枢性と、脳以外が原因で起こる末梢性があり
顔面神経麻痺のほとんどは末梢性で、鍼灸治療の適応となります。
今回は末梢性顔面神経麻痺についてお話します。
顔面神経麻痺の原因と症状
末梢性顔面神経麻痺は60~70%がベル麻痺と呼ばれるもので、原因は明らかになっていません。
症状は
- おでこのシワの消失
- 瞼が閉じない
- 口角が下がる
などがあります。
ベル麻痺の次に多いのがハント症候群です。
原因は水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化によるもので、
症状は
- 耳周りの帯状疱疹
- 耳鳴り
- めまい
- 難聴
などがあります。
顔面神経麻痺に対しての鍼灸治療
病院の治療では炎症を抑えるステロイドや抗ウイルス薬、血流を良くするビタミン剤などの薬物療法を行います。
ですが、顔面神経麻痺は原因不明なベル麻痺が大半な為、病院の治療では効果が出ない患者さんも多くいらっしゃいます。
東洋医学では顔面神経麻痺を「口眼歪斜(こうがんわいしゃ)」と言います。
風寒の邪(つめたい悪いもの)が陽明経(手足~顔にかけてのツボの流れ)に侵入して、気や血の流れが滞り発症すると考えます。
ですので、巡りが悪くなった陽明大腸経と陽明胃経のツボに鍼(はり)やお灸で刺激し、流れを整えると症状が改善します。
また、体内を巡っている「気・血・水」を押し流しているのは「肝」ですので、
「肝」のツボにも刺激を与える事で、より体の巡りが良くなり改善しやすくなります。
当院の治療について
体には360個以上のツボがあります。
この中から「胃」「大腸」「肝」のツボに鍼(はり)とお灸をする事で、お顔を栄養している「気・血・水」の流れが良くなり、顔面神経麻痺が改善します。
使用するツボは
- 陥谷(かんこく)
- 三間(さんかん)
- 扶突(ふとつ)
などがあります。
顔面神経麻痺は東洋医学で改善します
突然お顔の筋肉が動かなくなり不安や恐怖があると思います。
また、病院での治療で改善しない方もいらっしゃるでしょう。
東洋医学は約2000年以上の歴史があり、顔面神経麻痺の原因も治療法も明らかになっています。
早期治療が改善の鍵ですので、なるべく早い段階でご相談下さい。